奈良県立三室病院

はじめに

 放射線診療には、各種の画像診断と、低侵襲治療(IVR アイ・ブイ・アール)があります。
三室病院放射線科は、スタッフ全員が放射線科専門医で、平面検出器を備えた撮影装置や64列CT、MRI、超音波診断装置、RI、シンチカメラなど 最新の画像診断機器を取りそろえております。 「患者様にやさしい放射線診療」をモットーに、院内の全診療科のみならず近隣の開業医の先生方とも密接な連携をとり、個々の患者様に最適の画像診断を提供することで最前の治療を受けて頂けるよう、診療を行っております。
 またIVRは、身体に大きな傷をつけることなく、病気の部分だけをピンポイントに治療する新しい治療法で、詳しくは後に述べておりますのでご覧ください。
 三室病院は県内有数のIVR実施機関で、日本IVR学会が認定するIVR修練施設であります。 画像診断やIVRについてのご質問は、当院に受診の患者様は担当医を通じて、そうでない方は直接放射線科までお気軽にお問い合わせください。

外来担当表

    月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日
消化管
透視
午前 越智 - 阪口 真貝
午後 - 日高 阪口(越智) - (大腸ファイバー)
尿路造影 午前 - 越智 (泌尿器) 阪口 真貝
午後 - - - - -
超音波
検査
午前 日高 阪口 越智 日高 -
午後 - - - - 伊藤
CT検査 午前 日高 阪口 越智 越智 日高
午後 越智 越智 日高 阪口 越智
MRI検査 午前 日高 日高 日高 日高 阪口
午後 越智 阪口・日高 日高(越智) 日高・越智 阪口・日高
核医学検査 午前 阪口 越智 (心筋) 日高 (心筋)
午後 日高 阪口or日高 (心筋) - (心筋)
血管造影・IVR 午前 阪口・日高 (阪口) 阪口・日高 (阪口) 阪口・日高・越智
午後 阪口(日高) (整形ペイン) (阪口) (消化器ERCP) (阪口))

診療内容

放射線科とは?

X線やγ線、磁気、超音波などを利用し身体の異常を画像にして診断したり、治療効果や手術後の経過を画像により評価をしています。
また、診断のテクニックを利用して治療を行うIVR(interventional radiology)も行っており、後に詳しく御説明いたします。
診療科からの依頼や近隣の医院・病院からの紹介で予約により検査を施行し、外来は行っていません。
緊急時の検査は臨機応変に対応しています。
院内はもとより近隣の医院や病院としっかり連携し、質の高い医療を提供することを心がけています。

主な検査の特徴

超音波検査
"目でみる聴診器”と呼ばれ最初に行われる検査で、病気の有無から精密検査まで幅広く施行されています。
骨や空気を含む部位はみえません。緊急検査を随時受け入れています。
CT検査
身体を輪切りにした断面の映像で、全身臓器の炎症や出血、腫瘍などの精密な診断のために造影剤の使用が望ましい場合は副作用を予防するために問診票の御記入をお願いいたします。複雑な骨折、や小さな癌の発見に威力を発揮します。緊急検査も随時受け入れています。
MRI検査
磁気を利用して得られる様々な角度からの断面像で、病気の有無やその状態を調べます。脳・脊髄・腹部臓器・四肢関節・脊椎などの検査に優れています。
特に脳梗塞は他の検査で異常を指摘できない発症直後でも異常像が捉えられ、診断に大きく貢献しています。
核医学検査
微量の放射線を出す物質を用いた薬品を注射したり飲むだけで、臓器の形や機能、血流を調べたり、炎症や腫瘍が身体の中のどの臓器にあるかどうかを調べたりする検査です。
IVRについて
IVR(アイブイアール)は、病気の画像診断に引き続いて、病変の場所をピンポイントに治療する新しい治療方法で全身麻酔を必要とせずに、迅速・低侵襲にて患者さんにやさしく治療を行います。当科では、心臓血管外科と共同で大動脈ステントグラフトなどの血管の病気を一般内科・消化器内科・外科・泌尿器科・婦人科など各科との連携で、がんやがんに伴うさまざまな病態をIVRで治療しています。特にがん(腫瘍)IVRに力を入れており、詳しくは次にお示ししていますのでご覧下さい。
            
1.IVRとは                                                           IVR(アイブイアール)は聞きなれない言葉でしょう。難しくは、インターベンションラジオロジーといい、放射線科医が、放射線診断に用いる技術を治療に応用したのが始まりです。血管や胆管などに細かい管(カテーテル)を入れて病巣部まで誘導し、抗ガン剤を注入したり各種の治療器具を留置する治療などがあり、詳しくは後に述べます。
 
IVRの特徴は、1,低侵襲的であること、2,比較的短時間で治療できること、3,局所に対する治療であり全身への影響が少ないことです。
                                  
低侵襲であることは、ご高齢の方や種々の疾患により全身の状態が健全でない方にも実施可能な利点となります。通常、IVRには全身麻酔は必要なく、少量の局所麻酔だけで行うことができます。また、IVR終了直後から食事も可能です。治療内容にもよりますが、終了後6時間程度の安静の後は、歩行も可能で、早期から通常の生活に戻っていただけます。
 
比較的短時間で行えることも、患者さんの負担軽減に役立ちます。治療内容にもよりますが、肝臓ガン治療で1時間程度です。治療が複雑で長時間にわたり、患者さんが苦痛を感じた場合は、途中で中断して後日に再開することも多くの場合可能です。尚、全身麻酔を行わないために治療中も会話が可能ですので、苦痛などがあればおっしゃっていただけます。 
                                          
局所に対する治療で全身への影響が少ないことは、例えば肝臓ガンであれば肝臓にだけ抗ガン剤を注入するため、抗ガン剤を注入するため、抗ガン剤を点滴や内服で投与するのに比べて、全身の副作用が少なくなります。また、病巣部にだけ抗ガン剤を注入するため、局所での抗ガン剤の濃度が高くなり治療効果の増強が期待できます。一方、ガンが身体のあちこちに転移した状態では、それぞれに選択して抗ガン剤を注入することが困難なため、残念ながらIVRの適応はありません。
                               
病巣部に対する局所治療という点で、IVRは手術に近い治療法といえます。ただし、手術は切除した範囲のガン細胞は確実に体外に取り出されるのに対し、IVRは病巣部を体内に残した治療です。このため、治療に成功し効果が十分と考えられても、再発する可能性があります。再発に対しては、可能な限りIVR治療を繰り返すことで長期間の生存を期待する治療です。したがって、手術が可能で容易と考えられる患者さんには手術を第一にお勧めしています。ガンに対するIVRを選択するのは、1,進行ガンで手術が困難な場合、2,手術でも治療が可能であるが、手術の侵襲にたえられないような高齢や種々の疾患により全身の状態が健常でない場合、3,ガン病巣の進行にともなう出血や黄疸、血管閉塞などで、生命の危機やQuality of Lifeの障害がある場合と考えています。
                                               
すべての医療行為には危険が伴います。IVRは低侵襲的ではありますが、また、私たちは予測される危険をできるだけ避けるように努力いたしますが、それでも危険性をゼロにすることは不可能です。IVRに伴う危険性は、それぞれの患者さんの状態や治療内容によって異なりますが共通するものとして、1,造影剤の使用に関連するもの、2,器具の操作に伴うもの、にわけてお話いたします。
                     
造影剤の使用に伴う危険性としては、アレルギー反応によるものと腎機能への負担増加があり、CTなど造影剤を使用する検査と危険性は同じです。アレルギー反応では、じんま疹程度の軽傷から稀には死亡するほどの重篤なものまであります。アレルギー体質の方や過去に造影剤を使用して副作用があった方は必ずお知らせください。IVR治療中の気分不快などは我慢されずに早めにおっしゃってください。IVR治療室には、不測の事態に備えた救命機材を常備しております。腎機能への負担増加は、腎機能が正常な方では問題となりません。IVR前には腎機能の状態を確認しており、腎機能障害がある方は、治療前後に腎臓専門医の協力を得ています。
                                                      
器具の操作に伴うものには、器具を挿入している血管や胆管などの損傷があります。血管や胆管などにやさしい慎重な操作を行っており、それでもこれらの臓器が脆弱であったり、屈曲・蛇行や狭窄が強い場合、操作により傷つけることがあります。血管を損傷すれば出血が、胆管を損傷すれば胆汁が漏れます。損傷の程度によっては別なIVRでの治療が必要となったり、稀には緊急手術が必要となることもあります。
 
以上のように、IVRはうまくいけば低侵襲ですが危険性もはらんでいる事を十分にご理解いただいたうえで、治療を受けるか受けないかをご自身で決定されたのちに、同意書にご署名をいただきたいと思います。
 
    2.肝臓ガンに対するIVR
肝臓ガンに対する一般的な治療法には、手術、ラジオ波熱凝固療法などの局所焼灼術、肝動脈閉塞術があります。これらのうち私たちは手術を除く治療を行っています。                             いずれの治療法を選択するかは、ガンの大きさや個数・存在場所などのガンに関連する因子と、患者さんの肝機能や全身状態などの患者さんに関連する因子を総合して判断します。前にも、お話ししましたが、手術では切除した範囲のガン細胞は確実に体外に取り出されるのに対し、IVRは病巣部を体内に残した治療です。 このため、IVRでは治療に成功し効果が十分と考えられても、再発する可能性があります。したがって、手術が可能で容易と考えられる患者さんには手術を第一にお勧めしています。局所焼灼術は、超音波やCTで観察しながら胸やお腹の壁からガンを細い針で穿刺する治療です。一回の穿刺で治療できる範囲は3p程度ですので、ガンが大きい場合や個数が多い場合には穿刺する回数も多くなります。一般的には腫瘍が3p以下で3個以下の場合が適応とされています。肝動脈塞栓術は、腫瘍の個数や大きさに関係なく治療できますが、腫瘍に流入する血液が乏しい(乏血性といい、造影CTなどで造影されない。)早期ガンでは効果が弱いため適応はありません。また、肝に流入する門脈という血管の血流の減少が高度であれば、動脈塞栓術の副作用が強くなるため治療しにくくなります。最近は、治療効果が増強することを期待して、動脈塞栓術と局所焼灼術の併用を行うこともあります。
 
    肝動脈塞栓術(TAE)
肝臓ガンに栄養を送っている動脈を詰める(塞栓する)治療です。肝臓には動脈と門脈の2本の大きな血管が流れ込んでいます。正常の肝臓細胞には動脈と門脈から血液が流れ込みますが、ガン細胞には動脈しか流れ込みません。このため動脈を塞栓すれば、ガン細胞だけが”兵糧攻め”にされる仕組みです。
 
通常は、ふとももの付け根から、痛み止めの局所麻酔を行った後に、細い管(カテーテル)を動脈に挿入し、肝臓の動脈に挿入し、肝臓の動脈まで誘導します。できるだけガンの近くまでカテーテルを入れた後に、お薬を注入して動脈を塞栓します。治療後は、カテーテルを抜去し、ふとももの付け根を10分程度圧迫して止血します。その後、6時間程度ベッド上で安静にしていただきます。
 
塞栓するお薬として、リピオドールという油(医療用の造影剤)に抗ガン剤を混ぜたものとゼラチンスポンジ(医療用のゼラチン)を用いることが一般的です。これらは2〜3週間で溶けて洗い流されますが、治療効果が得られガン細胞が死滅した場所では洗い流されず長期間停滞します。このため、TAE治療後のCT検査でガン細胞の死滅している状態を容易に観察でき、再発の診断にも好都合です。
 
治療効果は、どれだけガンの近くから治療できたかと患者さんの肝機能の状態によって異なります。ガンの近くから塞栓できれば治療効果が高いだけでなく、後にお話する合併症の危険性も小さく、生存率は1年90%、3年70%、5年50%程度です。ただ、治療後の再発は1年20%、3年50%程度にみられます。これはTAEを行ってもわずかなガン細胞が生き残るためと、肝臓ガンの原因と関連の深いC型慢性肝炎・肝硬変の患者さんでは繰り返し肝臓ガンができやすいためとされています。したがって、うまく治療できても3〜4ヶ月間隔で定期的にCT検査などを行い、再発があれば再度TAEを行う必要があります。                   
 
合併症として、TAE後の腹痛と発熱はほぼ必発で、解熱鎮痛剤で対処します。通常は一週間程度で治りますが、長引く場合には次に述べる胆管・胆のう炎や肝膿瘍をおこしていることもあり検査します。肝機能障害も一時的に増悪します。通常は一週間程度で回復しますが、治療前から肝機能障害が強い患者さんでは回復が遅くなったり、稀に肝不全状態になります。治療後は肝機能の状態を検査し、必要があれば肝機能を補助するお薬や栄養補給を行います。胆管・胆のう炎や肝膿瘍はTAEのお薬が胆管や胆のうの細い動脈に流れ込みこれらを障害することで稀に起こります。特に、上腹部の手術を受けたことがある患者さんや、胆石がある患者さんに起こりやすいとされています。TAE後は抗生物質を処方していますが、胆管・胆のう炎や肝膿瘍が生じれば体表から細い管をいれて留まった膿を排除する経皮的ドレナージ術が必要となります。          
 
    3.転移性肝ガンに対するIVR
転移性肝ガンとは他の臓器(胃や大腸など)のガンが肝臓に転移した状態のことで、肝臓にできたガン(原発性肝臓ガンといいます)とは区別されています。治療法はもともとのガン(胃や大腸などの原発巣)の状態や肝臓以外の転移の状態によりさまざまですが、これからご説明するリザーバー動注治療は@肝臓にのみガンがあり、手術適応のない方、A他の臓器にもガンがあるが肝臓のガンが進行しており、急いで肝臓の治療が必要と思われる方が良い適応となります。
 
リザーバー動注治療
    1)リザーバー動注治療とは
肝臓の動脈に直接抗ガン剤を注入する治療です。点滴や内服薬で抗ガン剤を使用する治療と比較して病変の抗ガン剤濃度を高め、かつ全身への副作用を軽減できることが特徴です。
    2)リザーバー留置について
我々は、ふとももの付け根から、痛み止めの局所麻酔を行った後に、細い管(カテーテル)を動脈に挿入し、肝臓の動脈近くまで誘導します。胃や十二指腸など肝臓以外の動脈を塞栓し、抗ガン剤が肝臓にしか流れないように細工した後、肝臓の動脈にカテーテルを留置します。このカテーテルは血栓がつきにくい特性があり永久的に体内に入れておいても大丈夫です。カテーテルはリザーバー(埋め込み型ポート)と呼ばれる厚いコインのようなものに接続して、下腹部の皮膚の下に埋め込みます。
    3)リザーバー留置後
リザーバー留置後は特に生活に制限はなく、普段どおり入浴もしていただけます。抗ガン剤の投与スケジュールはどの臓器からの転移か(胃ガンの肝転移や大腸ガンの肝転移など)によって異なりますが、基本的には一週間に一回の外来通院で治療可能です。
    4)合併症について
留置後の合併症として、肝動脈の閉塞、カテーテルの位置移動、リザーバーやカテーテルの感染、穿刺部の出血などがあげられます。
 
    4.胆管ガンに対するIVR
胆管ガンは、肝臓から十二指腸まで胆汁が流れる胆管に発生したガンです。多くは胆汁の流れが滞って起こる黄疸(閉塞性黄疸といいます)で発見されます。閉塞性黄疸を放置すると、肝機能が低下したり胆管炎を併発した時には生命の危険にもつながるため、緊急的に留まっている胆汁を体外に排除するIVR(胆管ドレナージ)を行う必要があります。
この胆管ドレナージには、内視鏡を用いて鼻から胆管まで管を入れる方法(ENBDといいます)と、体表より直接胆管を穿刺して管を入れる方法(PTCDといいます)があります。ENBDは穿刺による合併症がない利点がありますが複雑な操作がしにくいため、私たちは以下に述べる複雑なIVRにも対応できるPTCDを行っています。
尚、PTCDで最も頻度が高い合併症とされる出血についてお話しします。PTCDに限らず体表より穿刺するIVRの全てで出血の危険があります。通常は、非常に細かい血管を損傷して(いるはずです)も患者さんの止血機能が正常であれば問題になりません。穿刺の際には超音波などで観察し太い血管を避けています。超音波で見えないやや太めの動脈を穿刺してしまった場合が問題となります。この場合は、血管造影により動脈損傷を確認しその場合を塞栓して止血する必要があります。私たちのPTCDに合併した出血で、塞栓による止血が必要であった頻度は約1%です。                               
    
PTCDを行って緊急事態を避けた後はいろいろな検査を行い、原因となっている胆管ガンが手術で切除できるかを判断します。手術ができない場合、狭くなっている胆管にステントを留置して、胆汁の正常な流れを取り戻します。胆管ステント留置が成功すれば、PTCDなどの管を抜くことができ日常生活ができるようになります。さらに、原因となっている胆管ガンに対する治療として、放射線治療や、リザーバーを用いた抗ガン剤の動注治療を行うこともあります。
    
◎胆管ステント留置術                                                    胆管ステント留置術は、ガンで狭くなっている胆管にステントという治療器具を留置して、胆管を拡げる治療です。
 
ステントは人体に安全な金属製で、細く折りたたまれています。胆管閉塞部分まで折りたたまれた状態のステントを誘導し解放すると、”バネ”のように筒状に拡がり胆管を拡張させます。尚、一旦留置したステントは、通常、除去することはできません。バネの力で接続的にガンによる再閉塞に対抗していますので、除去する必要はないと思いますが。
 
留置方法は、PTCDの管が入っているお腹の皮膚に少量の局所麻酔を行い、ここから胆管ガンで閉塞している場所を通り抜けて正常な胆管の場所まで、折りたたまれた状態のステントを誘導します。ステント留置予定の場所が適切であることを確認した後、ステントを解放します。解放と同時にステントは拡がり、閉塞していた胆管も拡がりますが、後でお話しする急性再閉塞に備えて念のためPTCDの管を数日間入れておきます。  ステント留置の数日後にステントと胆管の広がりが適切であることを確認し、PTCDの管を抜去します。
 
合併症として、ステント留置直後に腹痛が起こることがあります。これは、閉塞していた胆管が急に拡げられるためと考えられます。痛みは強いものではなく時間とともに薄れますが、お辛いようでしたら痛み止めをお出ししています。留置直後にわずかに出血することもありますが、これもステントにより胆管が拡げられるためで心配はいりません。                                                       ステント留置後の急性再閉塞についてお話します。通常はステント留置の数日後には胆汁の流れも正常化し、PTCDの管を抜くことができます。しかし、時にステントは拡がっているにもかかわらず、胆汁の正常な流れが回復しないことがあります。これは、ステントの刺激で胆汁が粘っこくなったり胆管壁がむくむためと考えられていますが、原因はまだ十分に解っていません。もし、急性再閉塞がおきたら、もう一週間程度PTCDの管を入れたままにします。それでも改善しなければステントを追加留置しています。
 
ステント留置に成功して普通の生活にお戻りいただいても、いずれの日にかガンの増大により再度黄疸がおこります。再度PTCDを行いステントを追加留置することでまた普通の生活に戻れることもありますが、多くの場合、初回時よりもガンが進行しているため十分なIVRが困難となります。少しでもガンの進行を遅らせるために、次にお話しするガン治療を併用しているのはこのためです。
 
◎放射線治療                                                           胆管ガンに対する放射線治療には、体外照射法と膣内照射法があります。                     体外照射法は、ガンの及んでいる範囲を体表にマークしてその範囲に体外から放射線を当てる方法です。 通常、治療期間は5週程度です。                                               膣内照射法は、PTCDの管に放射線の源を挿入する方法です。ガン病巣に近接して照射するため、効果が強く周囲の臓器への副作用が少ない理想的な方法ですが、ガンが広い範囲に及んでいる場合は十分に放射線を行き渡らせない欠点があります。通常、治療は週2回で3週6回です。                     放射線治療については、奈良県立医科大学の放射線腫瘍科医師と連携して行っています。
 
◎リザーバー動注治療                                                     抗ガン剤をガンが存在する場所にだけ動脈から繰り返し注入する治療法です。詳しくは、転移性肝ガンの項目でお話ししています。  
                         

スタッフ

医師名 職名 専門医 専門分野
阪口  浩 部長 日本医学放射線学会放射線科専門医
日本インターベンショナルラジオロジー学会専門医
日本乳癌検診学会マンモグラフィー読影認定医
画像診断
IVR
日高 晶子 医長 日本医学放射線学会放射線科専門医
日本乳癌検診学会マンモグラフィー読影認定医
JABTS認定乳房超音波検診専門医
日本核医学会専門医
画像診断
IVR
越智 朋子 医員   画像診断
IVR
真貝、
伊藤
非常勤医    

施設認定

  • 日本医学放射線学会放射線科専門医修練機関
  • 日本IVR学会専門医修練施設

診療実績

単純撮影(単位:件)
年度 一般撮影 乳房撮影 骨密度
平成20年 33,574 444 1,103
平成21年 32,321 421 565
平成22年 33,045 287 692
平成23年 33,145 261 620
特殊検査(単位:件)
年度 テレビ室 尿路
造影
血管
造影
超音波 CT MRI 核医学
検査
平成20年 1,285 547

1,336

2,391 9,241 4,121 930
平成21年 1,089 492 1,485 2,230 9,733 4,275 780
平成22年 892 504 1,758 1,936 11,052 4,584 654
平成23年 806 600 1,807 1,914 10,792 4,316 538
注意
テレビ室
テレビ室で施行される消化管造影、下肢整脈造影やIVR等の総検査数
血管造影
心臓カテーテル検査(循環器内科)、脳血管造影(脳神経外科)、腹部・四肢血管造影(放射線科)の総検査数
核医学検査
心臓核医学検査(循環器内科)を含む総検査数
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